導入事例

コラボフロー導入を機に加速!全社を巻き込むDX推進

この記事のサマリー

  • 直感的な操作性で、現場社員による市民開発を実現へ
  • テスト運用を経てユーザーのデジタル苦手意識が変化し、DX推進が加速
  • JavaScriptAPI活用、kintone連携で月4,000件を超える申請業務を効率化

(写真左から)
技術開発本部 DX・IT推進部 IT管理室 アプリケーショングループ 鈴木 達也様
技術開発本部 DX・IT推進部 IT管理室 インフラグループ GL 星加 将輝様

大胆かつ迅速な改革に挑む自動車部品メーカー

豊田鉄工株式会社は、1946年に設立されたトヨタ系列企業で、「トヨテツ」の愛称で自動車部品やその付属品の製造・販売を手掛けています。
国内10拠点、海外16拠点を展開し、ものづくりを通じ新しい価値を提供し続けています。

今回は技術開発本部 DX・IT推進部 IT管理室の星加様、鈴木様に、コラボフローを導入された経緯や選定の決め手、コラボフローの活用内容や、導入効果についてお伺いしました。

コラボフローを導入した背景

導入するなら、内製化が可能なワークフローシステムを

星加様:

コラボフロー導入のきっかけは、コロナ禍でリモートワーク環境が広がり、紙中心の業務に限界が生じたことです。在宅勤務の定着により、社内での書類申請や承認の流れを電子化するワークフローシステムの必要性を感じ始めていました。
ちょうど同じ時期に、現場からも「紙での業務を減らせないか」との声が上がっていた状況も後押しとなり、申請業務の電子化は社内全体での取り組みへと発展していきました。

鈴木様:

全社を挙げて電子化へ取り組むため、2022年にDX部門が新設され、IT担当者や人事部門、開発部門など、現場を含めた様々な部署からメンバーを集め、部署横断的なチームを編成しました。

DX部門設立当時、出金や交通費の申請を行う会計システムでは、既に一部業務に於いてワークフローシステムを運用していました。そのシステムで他の業務も電子化できないか、との話も出たのですが、システムの難易度的に内製化は難しいと判断し、別途ワークフロー専用システムの導入を検討開始しました。

コラボフロー選定のポイント

直感的な操作性で、現場社員による市民開発の実現へ

星加様:
私たちがコラボフローに最も魅力を感じた点は、Excelをファイルをアップロードするだけで簡単に申請フォームへ変換できる機能です。弊社はExcelで帳票を作成することが多いため、ある程度そのまま電子化して、今までと変わらない見た目で活用できる点は大きなメリットでした。

また、ワークフロー製品を選定する際は、できる限り内製化できるもの、つまり社内の自分たちの手で構築、運用、メンテナンスまでが可能な製品を探していました。従来のシステムのように、社外のシステム業者へ構築やメンテナンス管理を全面的に頼ってしまうと、長期にわたってコストが発生すると同時に、開発にかかる時間も長くなるため、運用開始まで時間もかかってしまいます。せっかく新しくワークフローシステムを入れるのなら、これを機に社内の手で運用などが完結できるシステムにしたいと考えていました。

10社ほどワークフロー専用システムを比較検討した中で、コラボフローを紹介していただいた際に「これだ!」と直感的に気持ちが高まったのを覚えています。
運用からメンテナンスまで社内で対応できそうな点に加え、直感的な操作性で手軽にフォームや経路を作成できますので、IT部門に限らず現場の業務知識を持った各部署のメンバーによる市民開発も可能なシステムだと感じたからです。

コラボフロー活用方法

テスト運用による利便性体験を経て、ユーザーのデジタル苦手意識が変化し、DX推進が加速

鈴木様:
2023年から、まずは出張届と創意工夫提案申請の2種類の申請書を作成し、全社でテスト運用を開始しました。
皆が慣れてきた頃に帳票を作成するメンバーを集めてフォームや経路の作成方法をレクチャーし、各現場でのコラボフロー化を推進できる体制を整え、徐々に紙の申請書からコラボフローに変換していくステップを踏みました。

テスト運用開始当時は、デジタルツールに苦手意識を持つ社員や、紙の自由さを好む社員もいました。しかしコラボフローで運用できる申請書が増えるにつれて、ユーザーの意識に変化が生まれ、「コラボフロー化した方が楽だ」「ワークフローで管理が楽になる」といった積極的な意見が増えました。

星加様:
実は、コラボフローの導入を主導したメンバーがもう一人いました。
本日の取材に同席できないのが大変残念ですが、その方が各現場部門と積極的にコミュニケーションを重ね、
コラボフロー導入や電子化への理解が浸透し、全社のDX推進が一気に加速しました。
新しい製品を導入して運用を開始するという最もパワーが必要な場面で、強力にプッシュしてくれたお陰で、スムーズな全社稼働を実現できたと思います。

申請件数の多い出張届はJavaScript API によるカスタマイズで入力チェックを実施

鈴木様:
コラボフローは基本的に市民開発で運用しているため、社内へ公開しているガイドラインにはJavaScriptは極力利用しないことを推奨していますが、入力ミスや差し戻しが頻発するといった止むを得ない場合は、JavaScriptAPIでのカスタマイズを加えています。
出張届は、申請数が毎月4,000件を超える最も利用が多い申請書ですので、入力ミスや差し戻しに伴うコミュニケーションコストも膨大になります。このコスト削減を目的にJavaScriptAPIを活用し、自家用車利用時にはガソリン代の項目を必須入力にする、開始日より終了日が前になっている場合はエラーを出す、といったカスタマイズを加えています。

コラボフローとkintoneの連携で出張届を一覧管理

鈴木様:
コラボフローの申請状況の定期的なチェックや、そのレポート作成の一部の業務については、業務改善プラットフォームとして利用しているサイボウズ kintoneとコラボフローを連携して運用しています。

出張届の運用は、事前に出張許可を申請し、出張終了後の報告として実績を入力する必要があるのですが、きちんと実績が提出されているかのチェックと、未提出者へのリマインド作業をコラボフローとkintoneの連携kintoneとその関連製品を使って自動化しています。

連携の動きとしては、コラボフローで出張届が申請され、出張伺いの承認が下りるとkintone連携によってkintoneアプリ「出張届一覧」へ出張伺い情報のレコードが追加されます。
その後、kintone上でkrewData(kintoneアプリのデータ集計ツール)を利用してレコード集計し、出張終了日を過ぎても実績が入力されていない場合は、kintoneと連携するkMailer(kintoneからメール送信するツール)を使って申請者へリマインドメールを自動送信しています。
これを人力で実施すると毎月膨大な件数になるので、自動化によって管理工数を大幅に削減できています。

星加様:
他にも、日常業務における改善提案を提出し、その結果によって賞金が給与に反映される「創意工夫提案」については、これまでは手作業による給与計算処理が必要で、かなりの工数がかかっていました。コラボフローでの運用に変更した結果、コラボフローから申請データをCSVでダウンロードして給与計算処理に一括反映できるようになり、作業工数削減と品質向上を実現しました。

「稟議書」は、社長や担当役員が最終決裁者となる重要な申請書で、ルール・承認経路が複雑なため、弊社内のコラボフローでは最高難易度の申請書です。
こちらはExcelフォームの予約キーワードを使ってコメント欄の入力値をフォーム内に自動転記することで、紙で運用していた時と同様に判定者の所見コメントが一目でわかり、承認にかかわる判定者コミュニケーションの円滑化を図っています。

また、設定で工夫している点として、経路設定の「取り消し無効アイテム」を利用し、担当役員が承認した後は、申請者による取り消しができないよう設定しています。

コラボフローの導入効果

「電子申請する=コラボフローする」市民開発型のDX推進へ

鈴木様:
コラボフローの導入効果としては、まずはペーパーレス化を大幅に推進できた点が大きな成果です。
製造現場のスタッフを含め、およそ2,000人のユーザーが150種類にも及ぶフォームを活用しており、年間で7万件ほどの申請がコラボフロー上で完結できるようになりましたので、その分の紙代や印刷代といった物理的なコストや、関連する管理業務を大幅に削減できました。
また、場所を問わず申請や承認ができるようになったことも大きなメリットです。「申請書の処理があるから会社に戻る」といった非効率な状況をつくらずに済むようになりました。

星加様:
導入当初は「各部門で帳票作成ができるものを」とコラボフローを採用したものの、本当に市民開発型のワークフロー運用を実現できるのかと少々不安に思っていましたが、その心配には及びませんでした。
コラボフローのシステム管理を担当している我々DX部門ではなく、現場の経営企画部が、これまで紙で運用していた、複雑かつ大規模な承認経路の「稟議申請書」を、コラボフローの各ガイドを参考にしながら、自力でコラボフロー化してくれました。
このように、各現場部門がそれぞれコラボフローで電子化できそうな申請業務を自ら洗い出してコラボフロー化しており、活用範囲を着実に広げています。
コラボフロー導入を機にスタートした市民開発型のDX推進が根付きつつあり、全社を巻き込む形でのDXとして加速しつつあります。

今後の展望

AI活用によるデータ分析や他システムとの連携で、さらなる生産性の向上へ

鈴木様:
現在DX部門では、生成AIチャットアプリを社内で安全に使用できる環境づくりに着手したところです。環境が整い次第、社内情報などを組み込んだ、より業務に特化したAIアシスタントツールの導入を検討しています。

星加様:
さらにAIを有効に活用したいと考えています。例えばコラボフローから収集できるデータをAIで分析し、傾向や改善ポイントを発見できるなど、蓄積していく申請データを次の業務改善へ活用できる姿を理想としています。
また、コラボフローと他システムをもっとシームレスに繋げば、承認の入り口をすべてコラボフローに集約し、さらに生産性を高めることも可能です。
コラボフローとkintoneの連携をさらに活用することも含め、今後もさらなる改善に取り組んでいきたいです。

お客様情報

社名 豊田鉄工株式会社
URL https://www.tiw.co.jp/
事業内容 自動車部品製造、プレス・樹脂金型、溶接設備設計製作 他

より詳細な事例記事をお送りします

事例記事

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