導入事例

コラボフローとkintone連携で自社開発システムからのリプレイスを実現。カスタマイズ活用で、従来通りの使い勝手に。

この記事のサマリー

  • サイボウズ製品との連携に強いのが選定の決め手に。細かい部分をカスタマイズできるのも魅力
  • 1年以上の準備期間を経て導入。マスターデータの管理を現場に委任
  • 取引関連情報を一元管理で営業も経理も楽に。kintone連携からデータ活用で分析も。

システム室室長 池田邦広様

創業365年 日本酒製造の老舗企業

菊正宗酒造株式会社は、創業は万治2年(1659年)の老舗の酒造会社です。創業360年以上たった現在でも江戸時代から続く伝統的な製法でお酒を造り続けるとともに、日本酒業界に革新を起こしたパック酒や、日本酒の化粧水、酒粕など、幅広い商品を開発・販売しています。
自社を代表する日本酒ブランド「菊正宗」は、和食に合うスッキリとした辛口の日本酒として国民に愛されてきました。2016年には約130年ぶりとなる新ブランド「百黙(ひゃくもく)」を立ち上げました。

現代の食文化の変化に合わせて、和食だけではなく洋食などさまざまな料理とのマリアージュを楽しめる日本酒として発売され、パリの三つ星レストランでも採用されています。

今回は、コラボフロー導入を主導された菊正宗酒造株式会社 システム室室長 池田様に、コラボフロー導入の背景や選定のポイント、活用方法などについてお伺いしました。

コラボフローを導入した背景

社会的変化に対応すべく、自社開発システムからのリプレイスを検討

弊社では数年前から、営業業務に於ける、得意先に対する「見積」「約定」、得意先から受け取る「請求」「支払」に関する承認システムを探していました。
元々は自社開発で取引内容を管理するシステムを利用していましたが、昨今インボイス制度や電子帳簿保存法の改正など新しい制度や法律が施行され、その度にシステムを対応させる改修が必要になることや、今後も社会的な制度変更のたびに自分達で自社システムを適合させていくのは負担が大きく、他社のシステム製品に変更したいと考えていました。

また、自社開発システムは専任知識がないとメンテナンスできないものだったので、リプレイスするなら、システム部門だけでなく、現場のスタッフでもマニュアルがあればある程度は自分達でメンテナンスができる製品が理想でした。また、外出先からのデータ入力や承認については、自社開発システムでは「VPN接続」でないと利用できなかったため、どこからでも利用できるクラウド製品を検討していました。

コラボフロー選定のポイント

サイボウズ製品との連携に強いのが選定の決め手に。細かい部分をカスタマイズできるのも魅力

リプレイスにあたっては、自社開発システムの入力や動作にできるだけ近いシステムを構築できるものを探しました。様々な製品を比較検討し、どれも必要条件はおおむねクリアしていると感じました。プラスアルファで実現可能なことを考えたときに、コラボフローはサイボウズ製品と連携しやすい点と、カスタマイズできる点が魅力でした。

弊社では商品や取引先などのマスター情報をサイボウズのkintoneで管理し、社内のコミュニケーションをサイボウズのGaroonでおこなっています。酒類販売では得意先によって取引条件が異なることが多いため、得意先ごとに取引内容をきちんと記録しておく必要があります。そのため、ワークフローで承認された内容がkintone上にも登録され、意思決定や取引履歴をkintoneに残せることが、選定にあたっての重要なポイントでした。
コラボフローはkintoneとの連携に対応しており、申請書を作る際にもkintoneのデータを活用できます。「約定」の申請書に入力した内容を転記して「請求」の申請書を作成できる点や、決裁データをkintoneに自動保存できる点、支払データから簡単にExcelやPDF形式の帳票を出力できる点もよかったです。

また、JavaScriptやREST APIが使えるので、コラボフローの標準機能でカバーできない部分は、自分たちでカスタマイズして対応できる点も助かりました。社員の要望の中で「日付選択時のカレンダー表示を3ヶ月にしてほしい」「文字をもっと大きくしてほしい」など、標準機能で対応できないものはカスタマイズで対応し、元々使っていた自社開発システムに近い操作画面を実現できました。

コラボフローの活用ポイント

厳密な取引記録のため、1年以上の準備期間を経て導入

導入の検討を始めたのが2018年末頃からです。まずは一部の部署でテスト運用してもらい、改善の要望を集めました。1年ほどかけ、最終的には100以上の要望を受けて改善しました。

テスト運用に時間をかけたのは、既存の自社開発システムに遜色なく、完璧にリプレイスする必要があったからです。
酒類の販売にはさまざまな法律が関係しており、取引履歴の整備には厳密さが求められます。
清酒業界においても細かいルールがあるため、元々の自社開発システムではその点についても慎重に対処されていました。

そのため、コラボフローの運用を開始するにあたっては「7割ほど完成させて稼働させ、運用しながら改善する」のが難しく、元の自社開発システム同様に完璧に作り込んでから稼働させる必要がありました。
リプレイスの際には、税務関係やルール、取り決めなどの事情に詳しい現場の営業担当に協力してもらい、コラボフローを作りこんでいきました。
2021年から全社導入を開始し、社員向け説明会もその営業担当がおこなってくれたので、スムーズにコラボフローの利用が浸透していきました。

現場の営業担当にマスター管理を委任し、各自でリアルタイムにマスターデータを更新


元は営業部門が使っていた自社開発システムだったこともあり、導入以降も9割以上は営業部門が活用しています。見積、約定、請求、支払の4つのフォームをメインに使っており、申請数は年間35,000件、月3,000件程度あります。申請時に利用する相手先の情報は、新店や取引条件変更など日々変わりますので、kintoneアプリのマスターデータの修正を、営業部門でおこなってもらう運用にしました。現場のことを一番理解している営業の人間に直接マスターを管理してもらうことで「取引先の情報が変わったのにマスターが修正されていない」などのタイムラグが起きにくくなりました。また、自分達で相手先情報を管理してくれているので、システム管理者がメンテナンスする負担がほとんどなくなりました。

コラボフローの導入効果

kintoneとの連携で、より強固な分析ツールが完成

kintoneには得意先の様々な取引情報が保存されており、得意先カルテで全情報を集約して閲覧できる形にしています。関連して、営業担当の名刺や日報などあらゆる情報もkintoneに集約しており、コラボフローの申請履歴も紐づけることができるようになりました。さらに、kintoneの請求情報をBIツールに連携させることで、より強固な集計・分析もおこなっています。

データの共有・一元管理が容易に。転記機能で入力ミスを削減。

これまで現場の営業担当者が、各自の端末にExcelで作成して管理していたものを、すべてコラボフローとkintone上で管理する形にしたので、情報共有や一元管理が容易になりました。経理部門にとっても、営業が入力したデータをコラボフローとkintone上で参照できるようになり、支払いなどの業務管理が楽になりました。
コラボフローの転記機能を使うことで、見積から約定、請求まで一連の文書が「関連文書」として相互リンクされるので、紐づけて管理できるようなりましたし、転記機能で元の申請書のデータをコピーして別の申請書を作成できるので、数字の入力ミスが減った点もよかったです。
クラウド化したことで、社外や出張先からもスマホやタブレットで入力や承認作業がしやすくなりました。また、Garoonのトップページに「承認待ち」の申請一覧が出るように設定したので、メールよりも見落としが少なく「出張中だから承認ができない」ということもなくなりました。

また、自社開発システムの時は自分達でシステムの面倒をみていましたが、今は、困った時にはコラボフローサポートに問い合わせられるので、以前よりも楽に運用できています。

今後の展望

kintoneとのさらなる連携強化に期待。今後は稟議書もコラボフローに

コラボフローに期待するのは、さらなるkintoneとの連携強化です。
コラボフローの「決裁後取り消し」機能は便利なので使用していますが、kintoneには取り消しされた情報が反映されないので、別途フラグを立てて対応しています。kintone上にある複数の明細もまとめてコラボフローの申請書に活用したいなど、連携機能がさらに充実すると嬉しいです。

今後の展望としては、稟議書もコラボフロー上で作成できるようにしたいと考えています。当社の場合、稟議書を作成する前の、事前の話し合いの過程も重要です。今はGaroonとkintoneを使用して稟議を運用していますが、稟議書作成のプロセスも残るような形で、全てコラボフローで申請・管理できるようにしたいです。

また工場勤務者は、申請の機会が少ない従業員場合も多く、全従業員にコラボフローのアカウントを付与するのは、申請頻度の費用対効果的に難しいです。そこで入力をコラボフォームで作成し、承認はコラボフローで、といった形でうまく使い分けていきたいと考えています。

お客様情報

社名 菊正宗酒造株式会社
URL https://www.kikumasamune.co.jp/
事業内容 清酒「菊正宗」「百黙」・焼酎・リキュールの製造販売 化粧品・食品の販売、清酒関連文化事業 他

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