導入事例
単なるリプレイスにとどまらず、社員自ら業務効率化に取り組む意識が向上。 全国の店舗と本社の膨大なやりとりも、コラボフローで効率化
この記事のサマリー
- 基幹業務をオンライン化する一環でワークフローシステムをリプレイス
- システム担当者の負担を大きく削減できる点がコラボフロー選定の決め手。
コラボフロー導入パートナーの支援も後押しに - 全国の店舗と本社とのやりとりにも、コラボフローを活用。
使い方は現場の裁量に一任し、本社は業務効率化に向けて自走する現場を支援
株式会社AOKIホールディングス デジタルサービス推進部係長 梅村 佳織様(右)
株式会社AOKI 経営戦略室次長 渡邊 博晃様(左)
ファッション、ブライダル、エンターテイメントなど幅広い事業を手掛けるAOKIホールディングス
株式会社AOKIホールディングスは、「ビジネスマンが日替わりでスーツを着られる世の中にしたい」という想いで1958年に創業した会社です。創業から半世紀以上が経ち、人々の価値観やニーズが多様化する中で、人生のさまざまな場面で役に立ちたいという想いから「人々の喜びを創造する」というコンセプトを打ち立て、新たな事業も手掛けています。
メンズ・レディースを中心としたファッション商品を企画販売する株式会社AOKI。結婚式場及びパーティ会場の運営、記念日を軸とした商品の販売やサービスの提供、カフェの運営等を行うアニヴェルセル株式会社。エンターテイメントを主軸に、シェアリングスペースやカラオケルーム、セルフトレーニング施設等の経営を行う株式会社快活フロンティアといったグループ会社があり、これら全体の経営管理やそれに付帯するシステム、経理、労務などを株式会社AOKIホールディングスが管理しています。
今回は、コラボフロー導入を主導した株式会社AOKI 経営戦略室次長の渡邊様、株式会社AOKIホールディングス デジタルサービス推進部 係長の梅村様に、コラボフロー導入の背景や選定のポイント、活用方法などについてお伺いしました。
コラボフローを導入した背景
基幹業務オンライン化の一環で、ワークフローシステムをリプレイス
渡邊様:
当社では、元々本社の基幹業務をすべてオンライン化したいという大きな目標がありました。
以前は、申請業務はExcelで作った紙の申請書を回付し、いわゆるハンコリレーをやっていました。件数も週に200枚程度と膨大でした。まずはこのExcelでのやり取りを何とかデジタル化したいという思いがあったのです。
当時はコラボフローではない別のワークフロー製品を使っていましたが、現場の人間が自由に変更できず、システム担当に大きなメンテナンス負荷がかかっていました。
現場からは「経路の変更を自由におこないたい」「名称を変えるだけなのに、なぜ2週間も待たなければいけないのか」等、不満の声が上がっており、リードタイム短縮のためにも、まずはワークフローシステムのリプレイスに着手することにしました。
梅村様:
当社では2020年頃からグループ間の人材交流が活発化しています。アニヴェルセルとAOKIで別のツールを使っているなど、グループを横断して申請書を利用できないという課題がありましたので、グループ間でツールを統一する必要性も感じていました。
渡邊様:
コロナの到来で業界全体が厳しい状況になる中、より業務を効率化してどこでも仕事ができる環境を整えなければならない状況になったことも、ワークフローシステムをリプレイスする動機を後押ししました。
コラボフロー選定のポイント
現場が使いやすく、システム担当の負担を大きく減らせるのが選定の決め手
渡邊様:
システムの選定にあたって重視したのは「現場にとって使いやすいものか」という点です。ユーザー数が多く、システム担当者がワークフローシステムだけにつきっきりになれないため、DX化を進めるためには現場が自分の裁量で使えるものでなければなりません。コラボフローはUI的にも優れているので経路やフォームの変更を各部の担当者が行うことができ、デジタルサービス推進部の負担を大きく減らせる点が魅力に感じました。
また社員は皆Excelの申請書に馴染みがあったので、全く見た目の異なる申請入力画面に変えることには抵抗が予想されました。ワークフロー製品を切り替える際の抵抗感をなくすためにも、今まで使っていたExcelの申請書の見た目をそのままコラボフローに引き継げる点も大きかったです。
他社製品も比較検討候補に入っていましたが、弊社のITツールの保守点検や、困りごとを具現化するためのご支援・ご提案をしてくれているコラボフロー導入パートナーの内田洋行様に勧められたこともあり、最終的にコラボフローに決めました。
コラボフローの活用ポイント
2段階に分けてリプレイスを実行。過去の経験を踏まえて現場と本社で役割分担も
渡邊様:
リプレイスは時期を2段階に分けて無理なく実行しました。まずは、AOKIホールディングスとAOKIから始めて、2021年4月に経費申請のコラボフロー化が完了しました。2021年11月には人事系、総務系の申請フォームも完了し、その後アニヴェルセルや快活フロンティアにもコラボフローの利用を展開していきました。
梅村様:
フォームを作る、経路を作る、メンテナンスをするといった作業は各部の設定担当者がおこない、それ以外の環境設定などコラボフロー全体に影響が及ぶ部分をシステム担当が対応する運用体制にしました。また、以前のワークフロー製品でシステム担当がメンテナンスをしていた頃は、「なぜこの申請書がこのような設計になっているのか」が、その申請書を作成した本人にしかわからず、メンテナンスを別の担当者に引き継げずに属人化してしまったことがありました。過去の経験を踏まえ、利用する現場もシステム担当者も、皆が使いやすく、メンテナンスが楽になる運用を心がけています。
具体的には、例えば経路は、条件分岐アイテムなどを最低限にしてできるだけシンプルな内容で設定し、承認の流れなどが異なる場合は別の経路を増やしています。条件分岐アイテムなどを駆使すれば1つの経路に収められるものもあると思いますが、あまり複雑な設定にしてしまうと、後から修正したい時に第三者が背景を理解しきれず、エンドユーザーの意図を組んだ設定が出来ない事態を避けるためです。経路が増える分メンテナンスの手間はかかりますが、各経路の内容はシンプルで分りやすいため各部の担当者が自分で修正でき、総合的にはメンテナンスの負荷を大幅に軽減できました。
各部署のコラボフロー担当者向けに説明会を実施したおかげでスムーズに浸透
渡邊様:
導入に際しては、各部署にコラボフローの設定担当者を立てました。挙手制で募り約40名が集まりました。内田洋行様にもサポートしてもらいながら、担当者向けに2時間の操作説明会を3回行いました。初動の社内説明にパワーを注いだことで、比較的早くスムーズに社内に浸透していったと思います。
各社で自走できるようアプリを分けて活用。本社で事例集約し、いい施策は横展開も
梅村様:
現在は、AOKI、アニヴェルセル、快活フロンティア全ての店舗と各部署で活用しており、基本的に回付するような業務は全てコラボフロー化しています。
梅村様:
現在は、AOKI、アニヴェルセル、快活フロンティア全ての店舗と各部署で活用しており、基本的に回付するような業務は全てコラボフロー化しています。
コラボフローの導入効果
店舗〜本社間の申請のほぼすべてをコラボフロー化して業務効率アップ。社員自ら業務効率化に取り組む意識も
渡邊様:
当社は、全国に多数の実店舗を抱えていますが、店舗と本社間での受発注や、備品申請、決裁手続きなどのほぼすべての申請をコラボフローで行えるようになりました。AOKIでいうと週に2000件ある申請手続きのうち約4分の3が店舗〜本社間のやりとりです。その膨大な量の申請作業をコラボフロー化できたことで、申請から決裁までの時間や作業工数を3分の1以下に大幅に短縮できました。
梅村様:
我々システム担当は、システムを導入した後に社員に活用してもらうためのいろんな対策を考えるのが仕事ですが、コラボフローは社員がすんなり馴染んでくれた点が大きかったです。導入した後もシステムが自分で走っているような、そんなワークフロー製品だと思います。今では、使っているユーザーが自ら「こうするにはどうすればいい?」と相談してきてくれます。ユーザーが自ら業務効率化の方法を考え始める、このようなITツールは他になかなかないと思います。
内田洋行様のサポート
第三者目線のアドバイスのおかげで、現場にとって真に使いやすいシステムに
渡邊様:
コラボフロー導入パートナーである内田洋行様には、導入の際にガイドラインやマニュアルの策定、既存システムからのフォームの移行など、様々な支援をしていただきました。
最初にしっかりとしたマニュアルを作っていただき、社内説明会も時間をとって丁寧におこなったおかげで社員の理解がスムーズに進みました。
梅村様:
第三者目線でアドバイスをいただけたこともよかったです。「我々としてはこういう風にしたい」とイメージを伝えると「それは本当に皆さんにとって使いやすいのだろうか」と客観的に判断し、あるべき姿に導いてくださったことで、現場にとって本当に使いやすいものになったと思います。
今後の展望
目指すは本社の基幹業務全てのDX、将来的には受発注システムとの連携も
渡邊様:
コラボフローに期待するアップデート機能は、外部取引先への回付です。現在コラボフローの経路で回せるのは社内の関連部署のみですが、店舗からの修繕申請などのときは外部の業者も絡みますので、コラボフロー上で、店舗→本社→取引先→本社→店舗という流れが作れるとかなり負荷の軽減になります。
その際、取引先業者が限定的に申請書を閲覧できるように制限を設けるなどの機能があると嬉しいです。
梅村様:
現在、1つのコラボフロー環境に複数のコラボフローアプリを作成して運用しているのですが、部長職以上になると各会社を担当しており、アプリそれぞれで決裁する必要があるので、複数のアプリの判定が必要な申請書を横断的に見られるポータル機能があるとありがたいです。
また、将来的にはコラボフローを受発注システムと繋げたいという目標があります。現在だと快活フロンティアで週に400件ほど発生する決裁申請書に関しても、そこから先の発注作業までを自動化するのが理想です。
渡邊様:
まだ道半ばですが、本社の基幹業務を全て電子化したいという大きなビジョンがあります。本社の役割は、業績向上のために予算を投資して利益を還元することです。予算の事前申請から取引先への支払処理までを一括で電子化したいと考えています。支払いが関連する部分は会計システムとの連携が絡むのでハードルが高く、いまだ進行中です。コラボフローを活用しながら、先を見据えて業務改革を推進していきたいと考えています。
お客様情報
社名 | 株式会社AOKIホールディングス |
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URL | https://www.aoki-hd.co.jp/ |
事業内容 | ファッション事業: AOKIグループの創業事業であるファッション事業。「AOKI」、「ORIHICA」の2ブランドを展開し、お客様の多彩なファッションニーズにお応えしています。 /アニヴェルセル・ブライダル事業:ゲストハウスウェディングスタイルの挙式披露宴施設の運営と記念日をテーマにした商品の販売並びにサービスをご提供しています。 /エンターテイメント事業:楽しさ、くつろぎ、ゆとりに満ちた心豊かな時間と空間を、多彩な分野、多彩なスタイルでご提案しています。 |
コラボフロー導入パートナー
社名 | 株式会社内田洋行 |
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会社住所 | 東京都中央区新川2丁目4番7号 |
URL | https://www.uchida.co.jp/index.html |