導入事例
社内のIT化推進をきっかけにコラボフローを導入、決裁までのスピードが3分の1に!
この記事のサマリー
- Excel帳票をそのまま使える点がコラボフロー選定のポイントに
- タスク依頼アイテムを活用して関連文書を集約し、業務効率UP
- 決裁スピードを従来の3分の1に短縮!
国内公共交通機関で初の懸垂式モノレール運営会社
湘南モノレール株式会社は、主に東日本で交通事業を展開している「みちのりホールディングス」のグループ会社で、湘南エリア地域の公共交通機関として地域を支えていらっしゃいます。決裁や通達は紙中心の社内文化だったそうですが、IT化推進によりコラボフローを導入しました。今回は元運転士で現在は総務部係長を務めておられる戸井田純一様に、コラボフロー導入の背景や選定のポイント、活用方法などについてお伺いしました。
コラボフローを導入した背景
紙中心からIT化への方向転換をきっかけにコラボフローを導入
戸井田様:弊社では、車掌や運転士など現場で働く従業員はパソコンを使用していませんし、監査なども紙で対応していて、紙で回覧して紙で保管することが当たり前の文化でした。そのため、外出で担当者がいない時には決裁が遅れることも当然のような風潮がありました。しかし、5年ほど前に他業種出身の社長がそのような風潮にNGを出してIT化を推進したことをきっかけに、コラボフロー導入に至りました。
コラボフロー選定のポイント
Excelフォーマットをそのまま移行できたことが導入の決め手
戸井田様:実際の導入に当たっては、ITベンダーと協議して複数のワークフロー製品を比較しました。その中からコラボフローを選定した一番大きな理由は、Excelファイルの申請書を取り込みできることです。元々使用していた申請書はExcelが多いので、ほぼすべてをそのまま移行できました。この点がコラボフローを選定した理由の98%を占めています。
他にも、PDF化したときに違和感が少ないことや、初期投資が少なく費用対効果に優れていたことからも、コラボフローを選定しました。
導入が決まってからは、毎週の定例会議で「今週のコラボフロー」として私が作成した資料やコラボフローの設定内容、進捗状況などを共有して、コラボフローの普及に努めました。同時に、これを機に紙で運用していた決裁ルールを見直し、整備や明文化にも取り組みました。
コラボフローの活用方法
「タスク依頼」で関連する申請書類をつないで運用し、書類の二重保管も解消
戸井田様:工事に関連する決裁申請書や注文書、工事完了報告書など、1つの案件に関する書類をすべて「タスク依頼」でつないで運用しています。工事の「決裁申請書」に決裁が下りたら、業者への注文書と、社内への工事完了報告書を申請するタスクが自動で作成される仕組みです。
「工事完了報告書」については、工期を分けて途中で検収や支払いをするような“部分検収”にも対応できる仕組みにしています。具体的には、「工事完了報告書」のフォームに“部分検収”または“完了”を選択するラジオボタンを設置し、そのどちらかを選択されているかによって経路を分岐させて処理を分けています。
例えば、1つの決裁申請書で申請した予算金額に対して工事を分けて発注するような場合、全ての工事が完了するまでは「工事完了報告書」を“部分検収”として申請し、その場合は申請者に「工事完了報告書」のタスクが再び発生するように設定しています。
つまり“完了”と報告するまでは、何度もその工事に関する「工事完了報告書」の申請タスクが発生する仕組みにしています。
このタスク依頼によってコラボフロー上の決裁申請書から注文書、完了報告書までが、自動で「関連文書」として相互リンクされますので、1つの案件に関連する書類を確認する際に、非常に便利になりました。皆がコラボフローを確認すれば足りるので、今までおこなっていた現場と経理課での書類の二重保管も解消されました。
また、工事以外の社内通達や回覧も、コラボフローに資料を添付し、回覧機能で一気に伝達が可能になりました。通達回覧については、申請する部署別にフォームと経路を作成して、基本的なフォーマットを統一することで全社になじむように工夫しています。フォーマットは同じでも経路の設定によって回覧を分けておき、新規文書画面には、申請者が所属する部署用の申請書だけが表示されるよう設定しています。
コラボフローの導入効果
関連書類の一元管理で作業効率も決裁までのスピードもアップ
櫻井様:前述の「決裁申請書」「注文書」「工事完了報告書」のように、タスク依頼で関連書類をつなぐことによって、すべての工程が完了したあとでも関連文書から派生文書に1クリックでたどり着くことができます。そのため、申請書のコピーや捜索、ファイリングにかかる時間が短縮されて、作業効率がアップしました。
戸井田様:また、コラボフローを導入したことによりパソコンで決裁できるようになったので、決裁までのスピードが以前の3分の1の時間に短縮されています。紙中心だった頃は、決裁を承認してもらうために書類を書類袋に入れて、社内便としてモノレールに載せて本社に運ぶということをしていたのですが、そういった手間もなくなりました。
今後の展望
親会社との連携やインボイス関連の業務にもコラボフローを活用したい
戸井田様:今後は、改正電子帳簿保存法やインボイス制度に関連した経理業務とコラボフローの連携を目指していきたいです。また、工事関連書類や通達回覧以外に、社内の様々な部署で展開する補修関連の書類もコラボフローにしていきたいです。
さらに、コラボフロー活用の場を自社以外にも広げて、親会社とも連携していきたいですね。現状では、グループの親会社に決裁してもらうために必要な書類をPDF化してメールで送っていますので、これをもっとスムーズに処理できるような工夫をしていきたいです。
また、決裁申請時に必要な納品書や請求書を社内サーバーに保存するため、コラボフローと併せて文書管理ソフトの利用も考えてきたいです。
お客様情報
社名 | 湘南モノレール株式会社 |
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URL | https://www.shonan-monorail.co.jp/ |
事業内容 | 懸垂型サフェージュ式モノレール鉄道設備機器の導入・拡販の目的で、三菱重工・三菱電機・三菱商事・京浜急行等が合弁で設立。この先陣的役割を担う実証路線として大船・湘南江の島間(6.6km)で営業運転を開始。 今日では年間乗客数延約1,000万人に及ぶ重要な地方公共輸送機関になっている。我国における懸垂型モノレール鉄道のパイオニア的存在である。 |