導入事例

コラボフローで内部統制強化 カスタマイズでさらに強固なワークフローへ

コーポレート本部情報システム部副部長 次長 大島 宏之様
この記事のサマリー
- オンプレミスからSaaS製品へ、LINE WORKS連携や外部システムとの連携性とスマホ対応も重視
- JavaScript API、REST API活用によるカスタマイズで、さらに強固なワークフローを実現
- 承認スピードUPと同時に、コラボフローの申請で業務をタスク化して業務効率UP
資源循環のエキスパートとして北海道の環境を支える
株式会社鈴木商会は、資源リサイクル業を中心に事業を展開している北海道の企業です。
鉄スクラップ(金属資源)、家電や自動車、漁網のリサイクル事業にアルミ精錬事業を加えた5事業を中心とし、リサイクル資源の発生から素材への還元まで一貫した資源循環を行う「資源循環型製造業」です。

コラボフロー導入を主導された大島様に、コラボフロー導入の背景や選定のポイント、活用方法などについてお伺いしました。
コラボフローを導入した背景
オンプレミス環境からの脱却で、承認プロセスの刷新を目指す

コラボフローを導入する前は、オンプレミスの承認システムを使用していました。
前任からそのシステムを引き継いだ当時は、情報システム部門ではなく総務部門が管理を行っており、システム改修は都度ベンダーに依頼する形だったため、仕様書が残っておらず、システムの全容把握が困難でした。
また、当時は承認システム利用時にVPN接続が必要だったので、外出中の承認者は都度パソコンを開いて承認が必要な状況となっており、システムが足枷となって意思決定スピードを向上できない課題がありました。
こうした状況を改善するべく、各システムのSaaS製品への切替を積極的に進める方針となり、承認システムもSaaS製品へ移行する方向で検討を開始しました。
コラボフロー選定のポイント
LINE WORKSとの親和性とモバイル端末利用、API連携の柔軟性を重視し、導入決定

製品の選定にあたっては、SaaS製品であることを必須条件としました。
特に重視したのが、APIによる他システムへの連携の柔軟性と、LINE WORKSとの連携機能です。
弊社では多くの社員がLINE WORKSを日常的に利用しており、通知をLINE WORKSで受け取れることは、承認スピード向上の大きな要因になると考えました。また、スマートフォンへのレスポンシブ対応やSAML認証への対応も、重要な選定ポイントでした。
弊社では全社員にスマートフォンを支給しているため、モバイル端末にも対応した製品の方が、より大きな導入効果を見込めると考えたためです。
また、他システムとの連携性が優れている点も重視して探していたところ、コラボフローに出会いました。試してみたところ、直感的で操作しやすい点に加え、javascpritカスタマイズによる柔軟さや、REST API活用による他システムとの連携性も良く、すぐに導入を決めました。
導入決定から本格稼働までは約6ヶ月かかりましたが、この間に既存の申請フォームをコラボフローへ移行し、カスタマイズを加え、社内へ段階的に展開していきました。
コラボフローの活用方法
全社横断の承認基盤として内部統制を強化。システムベンダーによる環境接続も、コラボフローを起点に自動制御
稟議申請をはじめ、人事やシステム関連の申請など、幅広い用途で60以上の申請書が稼働していますが、特に力を入れているのが、内部統制の強化に関する申請です。
システムベンダーが弊社システムの本番環境内で作業する際の事前連絡や作業時間の確認については、以前から連絡の仕組みや本番環境の接続制御などに課題を抱えていました。
そこで、コラボフローと、コラボフローのREST APIを活用して自動制御する仕組みを作成しました。
まず、システムベンダーには事前にコラボフローで本番環境作業申請を申請してもらいます。弊社側で承認すると、コラボフローのjavascriptカスタマイズでAWS lambdaに用意したAPIに作業日時データを渡し、SessionManagerのIAMを書き換えます。そのため、システムベンダーは事前申請した時間内のみ、SessionManagerを介して本番環境に接続できるよう自動で設定される仕組みになっています。
これにより、弊社としては事前にシステムベンダーの接続時間を事前に把握でき、本番環境へのアクセスも自動制御することで、手間をかけずに厳密に管理できるようになりました。
他にも、各ITツールのアカウント申請など、IT全般の統制に関わる承認プロセスをコラボフローで管理することで、監査に耐えられる証跡をしっかり残せるようになりました。
JavaScriptAPI、RESTAPI活用で、さらに便利で強固なワークフローを実現
コラボフローは、標準機能としてJavaScript APIやREST APIなどが公開されており、カスタマイズによる柔軟性が高いことも選定時のポイントでしたので、導入後には色々とカスタマイズを試しています。
最初は、試しにJavaScript APIによるカスタマイズで、郵便番号をフォームに入力すると住所欄に自動で住所が入る仕組みや、金融機関コードをフォームに入力すると、銀行名・支店名欄にもデータが自動で入る仕組みを作ってみました。
これは使えそうだということで、さらに弊社のSmartHR環境から、コラボフローには無い従業員の情報を取得してコラボフローのフォームに自動入力するカスタマイズもおこないました。
また、取引先登録申請では、基幹システムのデータと連携し、JavaScriptカスタイマイズ による独自の入力項目の整合性チェックを実装しました。これにより申請者が申請書にデータ入力する際の正確性が向上したと共に、入力ミスによって発生する確認や差し戻しなど、本来は不要な業務も大幅に削減できました。
他にも、REST APIも活用しコラボフローの標準機能では難しい動きにチャレンジするなど、様々なカスタマイズをおこなっています。
現在は社内データベースをはじめとした、様々なシステムと連携し、データの連携基盤としても活用しています。
コラボフローの導入効果
場所を問わない承認環境で、意思決定スピードをUP

導入効果として最も大きいのは、承認スピードの向上です。
以前はメールでの催促が必須でしたが、現在では作業証跡系の申請は、即日承認されるようになりました。
また、社外からも承認が可能になったことで意思決定もスピーディーになり、ビジネスの機動性が高まりました。
業務のタスク化で効率UP
また、申請がリストとして可視化され、部門間での情報共有も可能になったことで、各部署の業務連携もスムーズになり、作業漏れが減少したことも嬉しい効果でした。
特に人事部門では、入社時の準備に関する申請など、入社に関する申請が承認されると、各業務の申請タスクが発生するので、タスク依頼の機能を活用することで後続業務もコラボフロー上で管理できるようになり、業務効率がUPしました。
テスト環境ライセンス活用で、迅速な検証や改善も
コラボフローは、「テスト環境ライセンス」として、有料ですがテスト用環境が提供されていることも大きな利点で、本番環境に影響を与えることなく新機能の検証や、設定の改善を進めることができています。
弊社はカスタマイズを多用していますので、テスト環境で別途試せるのは大変ありがたいです。
今後の展望
内部統制の確立で、新しい未来への確かな一歩を踏み出す

現在、リサイクルによる新しい未来へと会社をより成長させるために、様々な取り組みをおこなっています。
コラボフローによって実現した、承認プロセスの可視化と標準化は、その重要なポイントです。特に、社内環境や情報へのアクセス制御を厳密におこない、管理できる仕組みに改善した点は、社内からも高く評価されています。
今後はコラボフローを中心としたエコシステムを構築し、業務効率化と内部統制の両立を目指していきたいと考えています。
北海道といえば環境・リサイクル分野の先進地域と言っていただけるように、持続可能社会の一翼を担いつつ、IT活用にも先陣を切ってチャレンジし、業界のイメージ刷新にも貢献していきたいですね。
お客様情報
社名 | 株式会社鈴木商会 |
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URL | https://www.suzuki-shokai.co.jp/ |
事業内容 | 資源リサイクル事業、家電リサイクル事業、アルミ精錬事業、ELV(自動車リサイクル)事業、漁網リサイクル事業 |